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コンベア・ローラーの選定ポイントについて

コンベア・ローラーを選定する際に最も気をつけるべきポイントは、「搬送物の重量や大きさに対して適切なスペックであるか」を考えることです。

一見するとシンプルな筒状のローラーですが、実際には耐荷重が高いものから軽量なもの、材質の違いなど多くの種類が存在します。また、ローラーコンベアは基本的に1本単体ではなく、複数本を組み合わせて搬送物を支えます。そのため、ピッチ(間隔)や幅を含めた適切な選定を行わなければ、うまく搬送できず、最悪の場合は再度ローラーを選定・購入し直すことになってしまいます。

本記事では、自社の用途や環境に合った最適な製品を見つけるために、コンベア・ローラー選定の具体的な手順とポイント、そして種類ごとの特徴をわかりやすく解説します。

コンベア・ローラーとは?

コンベア・ローラーとは、複数の円筒状のローラーを一定の間隔(ピッチ)でフレームに並べ、その上を滑らせるようにして物を運ぶ搬送機器(ローラーコンベア)の主要部品です。

物流倉庫でのダンボール搬送や、製造工場での部品・製品のパレット搬送など、モノを移動させるあらゆる現場で不可欠な役割を担っています。重い荷物でも小さな力でスムーズに移動させることができるため、作業者の身体的負担の軽減や、作業効率の大幅な向上に貢献します。
>>コンベア・ローラーの基礎知識について詳しくはコチラ

コンベア・ローラーの主な種類

駆動方式による違い


重力/手動式コンベア・ローラー

コンベア・ローラー自体に動力がなく、人が手で押したり、コンベア自体に傾斜をつけて重力(自重)で搬送物を滑らせたりするタイプです。導入コストが低く、配線が不要なためレイアウト変更も容易です。


駆動コンベア・ローラー

ローラー内にモーターが組み込まれている(モーターローラー)、あるいはチェーンやベルトでモーターの動力をローラーに伝えて自動搬送するタイプです。一定の速度で長距離を搬送したい場合や、無人化ラインに適しています。

材質による違いと特徴


スチール製コンベア・ローラー

最も一般的で汎用性が高く、重い搬送物にも耐えられる高い強度を持ちます。コストパフォーマンスにも優れています。


アルミ製コンベア・ローラー

スチールに比べて軽量で、取り回しや設置・移動が容易です。軽い搬送物を扱う現場でよく使用されます。


ステンレス製コンベア・ローラー

水気や湿気に強く、サビにくいのが最大の特徴です。丸洗いが求められる食品工場や、薬品を扱うクリーンな環境に適しています。


樹脂・プラスチック製コンベア・ローラー

非常に軽量で、回転音が静かです。また、搬送物の底面を傷つけにくいため、デリケートな製品の搬送に最適です。

>>コンベアローラーの種類について詳細はコチラ

コンベア・ローラーを選定する5つの重要ポイント

ここからは、実際にコンベア・ローラーを選定する際の具体的な計算基準とポイントを5つのステップで解説します。

1. 搬送物のスペック(寸法・重量・底面形状)を把握する

まずは、何を運ぶのかを明確にします。搬送物の「幅・長さ・重量」はもちろんですが、「底面の形状」が非常に重要です。 ダンボールやプラスチックコンテナのように底面が平坦なものは搬送しやすいですが、足のついたパレットや底面が凸凹しているものは、ローラーに引っかかってしまうため、専用のパレットに乗せるなどの対策が必要になる場合があります。

2. 最適なローラー幅(W)を決める

ローラーの幅は、搬送物が落下しないように余裕を持たせて選定する必要があります。選定の目安としては、搬送物の幅 + 50mm程度を基準とします。 (※カーブ部分がある場合は、さらに余裕を持たせる必要があります。)

3. ローラーピッチを決める

ピッチが広すぎると搬送物がローラーの間に落ちたり、ガタついてスムーズに運べません。そのため、搬送物の底面に「常に3〜4本のローラーが当たる」ピッチを基準に選定を行う必要があります。搬送物の進行方向の長さが300mmの場合、300mm ÷ 4本 = 75mm。したがって、ピッチは75mm以下のものを選定します。

4. 1本あたりの耐荷重を確認する

コンベア・ローラーは複数本で搬送物を支えますが、1本あたりの強度が不足しているとローラーが変形・破損してしまいます。そのため搬送物の総重量を、常に底面を支えているローラーの本数(3〜4本)で割った値が、ローラー1本あたりの耐荷重内に収まるかを確認する必要があります。また搬送物を置く際に瞬時に衝撃荷重がかかる場合は、通常よりも強度が高く耐荷重に余裕のあるローラーを選ぶ必要があります。

5. 設置環境と搬送物に合わせた材質・表面処理を選ぶ

材質が耐久性や寿命に大きく影響します。 水濡れがあるならステンレス製、製品に傷をつけたくない場合は、樹脂製やウレタンコーティングが施されたローラーを選定しましょう。

コンベア・ローラー選定時の注意点

計算上の数値だけでなく、以下の点にも注意しましょう。

搬送物の底面の材質による滑りやすさの違い

底面が硬い樹脂コンテナなどは滑りやすいですが、柔らかいダンボールなどはローラーに食い込みやすく、摩擦で搬送抵抗が大きくなります。ダンボールなどを運ぶ場合は、少しピッチを狭めにするか、傾斜を強めにする工夫が必要です。

ラインの長さと設置スペース

必要な機長(全長)に対し、選定したローラーピッチで何本のローラーが必要になるかを確認し、予算と設置スペースのバランスを見極めましょう。

コンベア・ローラーは当社にお任せください

当社は、お客様が運ぶ製品の重量、形状、材質、そしてラインの速度までを詳細にヒアリングし、最適なローラーを一つひとつカスタムで設計・製作することが可能です。材質選定一つをとっても、選択肢は無限です。重量物に対応するスチール、製品への傷つきを防止し静音性にも優れる樹脂、電子部品の搬送に不可欠な導電性素材など、用途に応じて最適なものを選定します。
コンベア・ローラーの選定やカスタムにお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
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